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help リーダーに追加 RSS 耐震強度偽装問題

<<   作成日時 : 2005/11/21 12:13   >>

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首都圏のマンションやホテルなど21棟について、市川市の姉歯秀次一級建築士が、耐震強度などを偽造した構造計算書を提出し建築確認を受けていた問題で、川崎市が住民説明会を開いた。

以下は、読売新聞の記事の引用である。

耐震強度偽装、川崎市が入居者に初の説明会

 マンションなどの耐震強度偽装問題をめぐり、川崎市は20日、同市川崎区の分譲マンション「グランドステージ川崎大師」(9階建て)の住民に対し、初の説明会を開いた。

 23世帯のうち22世帯42人が参加し、住民側からは「国や検査機関は責任のなすり合いをしている」など厳しい意見が相次いだ。

 市側に対し、住民からは「マンション販売会社が全額補償する契約だが、補償能力がない場合はどうなる?」「国が業者に資金を貸し付けるなどし、まず、私たち居住者を守ることを最優先にやってほしい」――などの質問や要望が相次いだ。退去に伴う仮住まいの費用補てん、心身面のケアなどの要望もあったが、市側は「検討する」と答えるにとどまった。

 説明会の後、会見した管理組合理事長(26)らは、「民間会社が建築確認するシステムを作った国が最も責任が重い。契約解除に伴う費用は国が補償すべきだ」と訴えた。各世帯の住宅ローンは4000万〜6千数百万円に上るという。「快適な暮らしだったのに、一瞬にして目の前が真っ暗になった」との声も漏れていた。

 千葉県船橋市も同日、同市湊町の賃貸マンション「湊町中央ビル」(10階建て)の周辺住民に対し、説明会を開催したが、マンション住民向けの説明会はまだ開いておらず、住民からは怒りの声が上がった。

 入居者の会社員男性(33)は「市はなぜ知らせてくれないのか。不安で夜も眠れない者の心情をわかっていない」。別の入居者は「こちらに先に説明するのが筋」と不満を訴えた。
(読売新聞) - 11月21日0時12分更新



マンション販売会社が全額補償する契約になっていたとのことなら、それはそれで一つ良かった。
そういう契約がないと、出るトコ出たら、いちいち責任を負わせる根拠から主張立証していかなくてはならない。
契約書って大事だね。


管理組合理事長(26)の「民間会社が建築確認するシステムを作った国が最も責任が重い。契約解除に伴う費用は国が補償すべきだ」との訴えは、疑問。

住民にしてみれば、怒りの持って行き場ないことはよくわかるし、現実問題として多額のローンを抱え、住むには危ない、でも転売もできない、ハッキリ言ってどうしようもない。

でも、なんで、すぐ、「国が補償」なんだろう。
ここにも日本人特有のお上意識が表れている。

果たして、民間会社が建築確認するシステムを作った国は、最も責任が重いんだろうか。

本来どんな建物を建てるかは、施主(販売業者)と建設業者の間の商売の話である。
施主(販売業者)からどういう建物を買うかは、お客さん次第であり、これも商売の話である。
でも、そうすると、とんでもないことが起きたので、建築士制度を設けたり、建築確認制度を設けたり、建設業の許可制度を設けたりして、規制をかけてている。
だが、本来、民間の商売の問題なのである。

大げさなことを言ってしまえば、憲法は、国民に「営業の自由」を保障している(22条)。
民間の商売について国の関与を減らせるなら、減らしたほうが良いのである。
だから、民間会社でできることは民間会社にやらせることは、何ら間違いではない。
これから建築しようとする建物が、書類上建築基準法等の法令に合致しているか否かは、別に国でなくても判断できる。
国がやればそれだけ行政コストもかかる。

で、国の関与をどれだけ減らすかは、突き詰めれば、自分たちの代表である国会議員が法律という形で決めるのである。
法律が我々自らを規制する正当性は、自分たちが選んだ議員が作っているからである。
建築確認は、建築基準法に基づいており、その法律は国会議員が議決しおり、その国会議員を選ぶのは国民である。

民間会社が検査にあたり過失があったのなら、民間会社が損害賠償すべきであるし、行政処分を受ければ良いのである。
また、どんなシステムを作ったとしても、悪いことをするヤツは出てくるし、それを一々税金で救済していったら、国家財政は破綻する。

ところで、我々は、国から免許をもらって、自動車を運転する。
好き勝手に運転すると危ないから、国は、運転免許制度を設け、道路交通法規を整備する。
運転手が信号無視して交差点に入り歩行者を轢き殺した場合、誰の責任が最も重大だろうか。
あ、でも、これはちょっと論理は飛躍しているな。


ま、国に対する話はこれくらいにして、とにかく何が許せないって、この一級建築士である。
キサマには職業倫理がないのかぁ!
人の生命や財産の安全を確保する大事な仕事をしているという誇りはないのか!
国から資格を与えられて、「士」の看板を背負って仕事ができるというのは、そうした職業倫理や誇りを持って仕事をするからなのだ!
今回の事件は、過失によるミスではなく、故意による偽造である。
専門家としては、過失によるミスだって恥ずかしいことだし、あってはならないことなのに。


さて、我々弁護士も他人ごとではない。
今現在だって、生活できなければ、ちょっとヤバイことをする弁護士がいる。
毎月、日弁連の会報「自由と正義」には、弁護士の懲戒処分が必ず掲載される。
これから、弁護士が爆発的に増える。
年間3000人、9000人にとの提言もある。
そのうち、世の中、弁護士だらけだ。
悲しいことだが、依頼する側にもそれなりの注意と自己責任が要求されるようになるだろう。


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ヤミ建築士
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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
民間会社の建築確認であっても,確認に違法があった場合,確認権限のある建築主事がおかれた地方公共団体が国家賠償責任を負う余地があるように思われます(最高裁平成17年6月24日第二小法廷決定・判時1904号69頁参照)が・・・
eno
2005/11/28 15:13
enoさん、ご指摘ありがとうございます。
最高裁の決定によれば、被告適格は認められることになりますね。
事件そのものは、まだ地裁で審理しているでしょうから、今後、損害賠償が認められるかどうか、興味深いです。
その結論が今回の件にも影響するはずですが、おそらく、この事件も長期化しちゃうんじゃないでしょうか。

PINE
2005/11/28 16:04
報道によってしか事実関係をうかがい知ることができませんが,今回の事案では建築確認がかなり杜撰に行なわれていたようですので,杜撰な建築確認それ自体の違法性は否定しがたいように思われます。それでも裁判が長期化するであろうことは同意します。
それはさておき,建物に最低限必要な安全性を確保する責任は,その建物の倒壊等によって不特定多数の人々が危険にさらされるおそれがあるわけですから,民間対民間の問題に矮小化するのもどうかと思われ,やはり国が安全を確保すべき領域ではないかと思います。ただ,国がそれを怠った場合に法的にどう咎めるかを考えた場合,損害賠償請求という手段しか存在しない以上,国に補償を求める声が出てくるのも,お上意識だけが理由ではないように思われます。
eno
2005/11/28 17:11

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