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help リーダーに追加 RSS 弁護士増員を前向きに考えよう

<<   作成日時 : 2006/03/07 11:02   >>

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最近、あちこちのブログで、弁護士増員に対する賛否両論の意見を目にする。

弁護士の立場で、前向きに考えよう。

弁護士が関与する分野の主なものとして、民事の争いごとがある。
で、弁護士が増えると、今まで泣き寝入りしていた人も、立ち上がることができる。
敢えて悪い言葉を使うと、ケンカを吹っかけようとする側に弁護士がつくことが容易になる。

そうすれば、そう、相手方の弁護士になる機会も増えるのだ。


Aさん「Bに友達の前で無茶苦茶ひどいこと言われた。腹が立つけど、こんなことで、調停や裁判なんてなぁ。」
甲弁護士「あきらめる必要はおまへん(※何でいつもエセ関西弁なんだ。)。名誉毀損で慰謝料請求しまひょ。内容証明郵便での請求は1万ポッキリ。調停や裁判は着手金安くしときまっせ。その代わり、取れたお金の3割もらいます。」
Aさん「そんなんで、やれるなら、頼みます。」
甲弁護士「慰謝料、ちょっと多めに、300万円くらい請求しときまひょ。」

Bさん「ひょえぇ〜!あんな程度のことで、Aの弁護士から内容証明が来た。どうしよ。」
乙弁護士「こりゃたいへんだ。こっちも弁護士つけないと、エラいことになりますよ。交渉だけなら5万円でどうでしょ。調停や裁判になったら、きちっとお金もらいますけど。」
Bさん「5万円か、痛いな。でも、頼みます。」

Aさん「Bにも弁護士がついて、『払わん!』って内容証明郵便がきた。」
甲弁護士「交渉の余地なしですな。ほな、訴訟にしましょ。着手金は、おまけして15万円でね。ほかに印紙代ちょうだい。」

Bさん「しょえぇ〜、今度は訴状が届いた。」
乙弁護士「ありゃ、裁判起こされたなぁ。ほっといたら、負けて300万円払わないけなくなりますよ。訴訟なんで、ウチの事務所の基準で着手金30万円ね。あ、これ裁判に負けても戻りません。ちなみに、成功報酬は、300万円から、いくら減らしたかで計算します。」
Bさん「なんか納得できないぞ。でも、仕方ないな、お願いします。」

裁判所「最近、こんな訴訟ばっかだなぁ。請求棄却じゃ。」

Bさん「やった!勝った。」
乙弁護士「全面勝訴なので、ウチの事務所の基準では成功報酬が60万円になるのですが、勉強させてもらって30万円でどうですか。」
Bさん「・・・。」

Aさん「負けちゃったじゃないですか。」
甲弁護士「裁判官に、こちらの主張を理解してもらえなかったなぁ。控訴しましょう!」
Aさん「もう、いいです。」

丙弁護士「Aさん、弁護過誤で、甲弁護士を訴えませんか。ついては、着手金10万円でどうですか。」


どうです?弁護士が増えれば、こんなことも十分考えられますよ。
ちなみに、アメリカでは、人の良い弁護士は、「アイツは弁護士なのに、いい奴だ。」と言われるそうです。

就職にあふれた新人弁護士さん、同じく就職にあふれた新人弁護士さんを誘って、2人で弁護過疎地に別々の法律事務所を開きましょう。
新たな需要を掘り起こしましょう。
(こうした発想は、民間企業であれば、当然のことなんでしょうな。)

日本の人口は減少してきますけど、弁護士どんどん増えます。
お客さんの奪い合いです。
これから弁護士になられる皆さん、社会の隅々まで法治主義を行き渡らせるという司法改革の理念を実現するために、訴訟社会を作っていきましょう。

う〜ん、我ながら、ブラック過ぎる。


私は、大学生のときに行政書士試験に合格している。
行政書士というのは、お客さんからお金をいただいて、官公庁に提出する書類を作成したり提出したりする仕事である。
行政書士事務所を構え、立派に経営を成り立たせている行政書士さんもたくさんいる。
入管業務などに特化し、かなりの収入をあげていらっしゃる行政書士さんも知っている。
併せて土地家屋調査士の資格もとり、業務に生かしている行政書士さんもいる。
だが、そこまで成功するのは、並大抵の努力では済まない。
私は、行政書士で食っていく自信も無ければ、勇気もなく、また、その才覚もないと思っていたので、この資格を生かそうとは考えず、素直に公務員になった。
弁護士も大量増員されれば、弁護士資格だけで飯を食うためには、並外れた努力と才覚が必要となるんじゃないかと思う。
そうした時代になったときに、多額の授業料と数年間を費やして、法科大学院に進学しようとする人が、存在し続けるだろうか。



昨今では、司法研修所を出た後、いきなり独立開業する弁護士は極めて少ない。
ほとんどが、勤務弁護士となる。

いわゆる町弁の事務所であれば、いわゆるボス弁が、事件の処理の仕方から報酬の請求の仕方まで、いろいろ教え込み、勤務弁護士を一人前の弁護士に育てる。
徒弟制には批判もあるが、合理的な面もある。
以前は、3〜5年間勤務弁護士を経験した後、勤務先の事務所を出て独立開業することが多かったが、最近では、勤務先の法律事務所で共同経営者となるケースも増えている。

いわゆる大手渉外事務所とよばれる法律事務所では、毎年たくさんの勤務弁護士を採用する。
しかも、良い人材をたくさん集めたいので、給与もいい。
その代わり、勤務時間も長く、競争も激しい。
渉外事務所に採用された勤務弁護士について、私は、『鳴り物入りで入団したプロ野球選手は、1年目はそこそこの年俸をもらうが、活躍しなければ年俸は上がらず、「育たない。」という烙印を押されれば、契約の更改はない。』という厳しい世界のイメージを持っている。
もちろん、自分の適性を見極め、自分から進路変更をしていく弁護士も多い。

いわゆる大手渉外事務所と呼ばれる法律事務所は、事務所の統廃合を繰り返しながらどんどん巨大化し、また、寡占化が進んでいくんじゃないかなと思う。
新人弁護士が増えても、取りあえず雇用の受け皿になってくれるんじゃないかな。
一方、町弁の法律事務所では、経営に余裕がなくなり、新人弁護士の雇用の受け皿としては、先細りになっていく気がする。
民間企業や官公庁で採用を増やしてくれれば良いが、まだまだ扱いにくい人種と思われるかもしれない。


あ、この記事のテーマは、「前向きに考えよう」だったっけ。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
>勤務先の法律事務所で共同経営者となるケースも増えている。

独立開業する場合と、上記の場合とでは何がどういうふうに違うのかもしよろしければおしえていただけませんか?

そのようなサイトなどがあれば自分で調べてみますけれどそのようなサイトでもおすすめがありましたらよろしくおねがいいたします。
ぴんくどるふぃん
2006/03/07 11:48
ぴんくどるふぃんさん、こんにちは。
独立開業の場合は、事務所の場所探しから事務員さんの採用、什器備品の購入に至るまで、全部自分でやらなくてはなりません。
共同経営者になる場合には、既に出来上がった法律事務所で、新たに事務所経費を分担していくだけで済みますので、手間がかかりません。ボス弁も、経営は楽になります。
PINE
2006/03/07 12:02
さっそくのお返事ありがとうございます。
ということは、共同経営の方が、一石二鳥というかそんな感じでメリットの方がいっぱいなのですね?経費を分担などは、さすが弁護士さんということで(?)トラブルも無く話はすすむのでしょうか?それと共同経営者になったら、気軽に抜ける(やめる)こととかって難しいのでしょうか。
ぴんくどるふぃん
2006/03/07 13:05
ウチの周辺の法律事務所だと、目指す方向性の違いなどから、事務所が分裂することが多いです。
PINE
2006/03/07 14:37
昨日たまたまNHKの「クローズアップ現代」で弁護士の増員について取り上げていましたね。弁護士の増員は主に大企業の要請で推進されているというのは、以前にも聞いた通りでしたが、地方にも弁護士に来てもらうよう、弁護士会も色々取り組みをしているのが紹介されていました。

弁護士会から地方都市にに派遣された若手弁護士がすでにサラ金などから、5億円ほど不当に支払われた返済金を回収した例が紹介されていました。
かかし
2006/03/07 15:40
過払金返還請求は、ほぼ確実に回収できる良い仕事です。
特に弁護士や司法書士がいなかったような地方では、消費者金融に言われるがままに利息を払ってきている人が多いので、量的にも多くなります。
今後、利息制限法の金利と出資法の処罰金利の差(いわゆるグレーゾーン)がなくなれば、過払金は発生しなくなります。
PINE
2006/03/07 15:52
PINE先生に伺いたい事があるのですが、
実感としては、「地方ではさばききれない
ほど仕事が来てどうしようもない」という
状態は現実に存在するのでしょうか。

現在、弁護士報酬が非常に高いために、
財界の要請で始まった今般の司法制度改革
によって、今後10年で弁護士数は現在の
倍以上になりますが、都会で弁護士を
するべきなのか、地方の方が生き残れる確率が
高いのか悩んでいます。
法学徒
2006/03/07 20:56
ある程度ベテランの弁護士になると、「さばききれない」ということはあります。断る弁護士もいるし、イソ弁を雇ったり、事件を若手に回したりする弁護士もいます。
ただ、報酬は、依頼者が個人のことが多いので、資力に応じて決めることが多く、「ウハウハだぁ」ということは、ありません。
現時点であれば、地方なら、生活に困ることはないでしょう。10年後はわかりません。ですが、昨今の弁護士の増加にかかわらず、地方の弁護士はそれほど増えていません。今のうちから基盤を築いていくことができれば、乗り切れるのではと思います。
でも、都会に比べると、先進的な事件やスマート(?)な事件は少ないですよ。
PINE
2006/03/07 21:16

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