結果が重大だからといって、危険運転致死罪を適用できるかは別問題。最高懲役20年 撲滅の切り札 危険運転罪に高い壁 この事故についての、ブログ記事「もう、いい加減にせぃ。」で、「事故の態様を見ると、業務上過失致死罪ではなく、危険運転致死罪で捜査が進められ、起訴がされるのではないか。」と推測した。 だが、記事にあるとおり、「今林容疑者の事故直後の検知数値は0、25ミリグラム。歩行検査でも真っすぐ歩き、片足でも立てた。」とすると、確かに危険運転致死罪の構成要件に該当するか微妙だ。 ちなみに、事故直後の身体に保有するアルコールの程度が、呼気1リットルにつき0.25ミリグラムというのは、旧道路交通法で酒気帯び運転とされる最低ラインだった(現行法では0.15ミリグラム以上で酒気帯び運転となる。)。 危険運転致死罪の条文は次のとおりとなっている。 刑法208条の2(危険運転致死傷)あくまで、客観的に、「正常な運転が困難な状態で」自動車を運転したのでなければ、危険運転致死罪は成立しない。 「正常な運転が困難な状態で」とは、現実に、前方の注視が困難になったり、ハンドルやブレーキなどの運転操作が困難な心身の状態になったことである。 で、故意として、運転者に正常な運転が困難な状態であることの認識が必要である。 被疑者は、「助手席の友人と話をしていて、前の車に気がつかなかった。」と供述しているようだが、正常な運転が困難な状態でなかったのなら、酒気帯び運転+前方不注意(よそ見運転)による業務上過失致死事件にしかならない。 助手席の友人とどんな話をしていたかも鍵だろう。 助手席の友人が、例えば「被疑者は、確かに酒に酔ってはいたが、話も普通にしていたし、事故を起こすまで普通に運転していました。」と供述していれば、危険運転致死罪を適用する証拠にはならない。 だが、助手席の友人が、例えば「被疑者は、かなり酔っている様子で、こちらの問いかけにも上の空で、時々居眠りをしたり、あるいは信号を見落としたり、とても正常な運転ができる状態ではありませんでした。」と供述していれば、危険運転致死罪の証拠になりうる。 警察は、助手席の友人から、後者のような供述を得ようと、一生懸命ではないだろうか。 検察は、立証の困難さから、危険運転致死罪での立件を見送り、業務上過失致死罪での立件で済ませるかもしれない。 業務上過失致死罪の法定刑の上限は、懲役5年だ。 道路交通法違反と併合加重しても、刑の上限は7年6月となる。 事故では、罪もない、何の落ち度もない、3人の子どもたちが、死んでしまった。 被疑者の態様も非常に悪い。 でも、それは、MAX7年6月の範囲内で考慮されるに過ぎなくなってしまう。 そうなると、心情的には、やりきれない。 だが、日本が法治国家であり罪刑法定主義をとる以上、その行為を処罰する法律がなければ処罰できないし、処罰する法律があっても定められた刑をこえて処罰はできない。 あとから、法律を作って処罰することも許されない。 刑法というのは、国民に対し、あらかじめこういうことをしたら、こんだけの罰を受けますよということを明示して、それにより国民の自由を保障する目的もある。 危険運転致死傷罪が創設されるとき、最大の懸念は、安易に拡張的に適用されていくことだった。 国民の多くがハンドルを握る時代である。 警察や検察の恣意的な運用で、業務上過失致傷罪よりも刑が重い危険運転致死傷罪が、安易に適用されないために、法は厳格な要件を定めたはずだ。 それが、今回のような事件では、立件の難しさに繋がるのである。 |
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危険運転致死傷罪
さてさて今日のニュースでのことですが福岡で3児死亡した痛ましい事故がありましたよね。あの判決が出たわけですが... ...続きを見る |
ようちゃんの日記 2008/01/20 02:29 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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あのやろうは、酔いを覚ます為に後輩にペットボトルを持ってこさせて1gくらい水を飲んだそうで、水を持ってきた後輩というのも捕まったようです(ちょっとかわいそうな気もする)、それと、事故をおこした車両の後方を走っていたタクシードライバーは、事故前に蛇行する車を見て居眠りかな、と思ったそうです。 |
とんぼ 2006/09/06 13:45 |
被疑車両の蛇行というのは、被疑者が正常な運転が困難だったという事実を推認させるものであり、重要な事実ですね。 |
PINE 2006/09/06 14:07 |
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