『すごいね、東京新聞も頑張るね。その2。』で紹介した朝日新聞の社説「弁護士増員―抵抗するのは身勝手だ」には、以下のような記述がある。弁護士が就職難というのも、額面通りには受け取れない。弁護士白書によると、弁護士の年間所得は平均1600万円らしい。弁護士が増えれば、割のいい仕事にあぶれる人が出る。だから、競争相手を増やしたくないというのだろうが、それは身勝手というほかない。「弁護士白書」によると、弁護士の年間所得は平均1600万円らしい。 ま、所得が高いからといって、新人弁護士を積極的に雇用するわけではなく、「就職難」を「額面的に受け取れない」理由にはならないと思うのだが。 優秀な朝日新聞の論説委員のことなので、わかってやっているのだろう。 いま、手もとに、2005年版の「弁護士白書」があるが、弁護士の収入・所得に関するデータは掲載されていない。 『第3章 弁護士の活動実態』というところに、以下の記述があった。 弁護士の活動実態について調査するため、日弁連では弁護士基礎データ調査(弁護士センサス)を隔年に実施している。2004年版では、2004年4月に実施した弁護士センサス(回答数:4,446)に基づき、取材事件数、収入・所得等に関するデータを掲載したので、本白書では弁護士の活動実態について、新たな角度から取り上げることにした。収入・所得のデータは、2004年版に掲載されていたわけかぁ。 で、次に弁護士センサスをやったのが、2006年4月なので、2006年版の「弁護士白書」には、収入・所得のデータが掲載されていたわけだ。 「弁護士白書」については、一度だけ買ったことがあって、それがこの2005年版なのだが、使えそうな代物ではなかったので、以後買っていない。 2005年版では、収入・所得についてのデータが掲載されていないが、そのデータの基礎となっている2004年4月に実施された弁護士センサスの回答数は、4,446とのこと。 同じ本には、弁護士会員数も掲載されており、2003年12月31日現在で20,263名、2004年12月31現在で21,174名となっている。 2004年当時の弁護士登録は10月なので、2004年4月の弁護士センサス実施時の弁護士の数としては、20,263名が近い数字となろう。 そうすると、回答率は、4,446÷20,263で、21.94%となる。 約2割ちょっとの回答率というのが、統計的に見て、意味のある数字なのかわからない。 ちなみに、私は、弁護士センサスに一度も回答したことがない。 回答は義務ではない。 質問用紙の字が小くてゴチャゴチャしていて、質問項目も多くて非常に回答が面倒なうえに、「え?こんなものまで回答しなきゃいけないの?」って内容の質問もあり、忙しい仕事の合間に回答してあげようという意欲もわかない。 なので、すべての「弁護士白書」の基礎になっている弁護士センサスには、私のデータは反映されていない。 でも、「弁護士白書」は、日弁連として一般向けに刊行しているものだから、どういうデータの使われ方をしても、弁護士の立場からは、文句は言えないよなぁ。 2006年4月の弁護士センサスに回答しておけば、平均所得の引下げに寄与できた。 「弁護士白書」が、朝日新聞にこういう風に利用されるのであれば、所得だけでも回答しておけばよかった。 でも、たいして稼いでいない事実を、他人に明らかにするのは、何かいやだなぁ。 2006年4月の弁護士センサスの回答率はどの程度のものだったのだろうか。 誰か、2006年版の「弁護士白書」を持っていないかなぁ。 ちょうど、いま、山田真哉氏の『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉 』(光文社新書) を読んでいる。 その中の『平均値は机上の数字』というところに、以下の記述があり、なるほどと思う。 たとえば、「売上20億円、利益マイナス2億円」という不振企業と、「売上2億円、利益1億円」という超優良企業の平均をとったとします。※太字は本の著者による。 弁護士の本当の所得の状況については、国税庁じゃないと、わからないだろう。 |
| << 前記事(2008/02/17) | トップへ | 後記事(2008/02/18)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2008/02/17) | トップへ | 後記事(2008/02/18)>> |