|
新潮45の2008年5月号に載っている『ドイツ「医者と弁護士」ワーキングプアの実態/福田直子』を読んだ。 冒頭の『ストライキをうつ医師たち』と題して、ドイツの医師の窮状が紹介されていた。 ドイツの医師の労働環境というのは、恐ろしく日本に似ているなぁと思った。 そのうち、日本でも、医師がストライキをする時代が来るのだろうか。 医師がストライキを打つというのは余程のことだろうが、あまり医師の善意に甘えていると、医師だって耐えられなくなるだろう。 ドイツでは、その『医師よりさらに深刻』だと紹介されているのが、弁護士だ。 ドイツでは、大学卒業時の国家試験がそのまま司法試験になり、司法試験合格者であるジュリストには、公証人、裁判官、検察官、企業に勤務するサラリーマン、開業弁護士という選択肢がある。 成績がよければ、公証人、裁判官、検察官になれるが、多くは企業勤務をしているそうだ。 さらに弁護士は年々増えており、現在、弁護士の数は、1980年代に比べ、300%(!)も増えたのだそうだ。 「裁判所で会いましょう!」と潔く訴訟へ持ち込む一般市民が増えたといっても、全体の「弁護士が得る報酬のパイ」はそこまで増えていない。その証拠にここ数年、1万人近い弁護士が完全失業しており、弁護士登録料を節約するため、年間200人から1000人が弁護士資格を返還(希望次第でまた取得も可能している。日本の弁護士会は強制加入団体で、弁護士会の運営は、基本的に会員である弁護士が納める会費だけでまかなわれているので、「会費が払えねぇ。」と言って弁護士登録の抹消が増えれば、弁護士会の運営にも支障がでてくるだろう。 あ、だから、日弁連は、新人弁護士の就職問題に一生懸命なのか。 それにしても、ドイツでは、潔く訴訟へ持ち込む一般市民が増えているのか。 若き弁護士たちの15%が看板を掲げてから平均3年で廃業に追い込まれるというのは、大学で弁護士事務所の実践的な経営方法を教えないからであろう。日本の法科大学院でも、当然、法律事務所の実践的な経営方法なんか、教えていないだろうね。 私は、弁護修習中に、指導担当弁護士から、いろいろ教えてもらった。 最近は、新聞を賑わす「弁護士による犯罪」も多岐にわたる。貧すれば鈍すで、犯罪が増えているのだろうか。 弁護士は、多額のお金を扱うことが多いので、貧すれば・・・。 さらに、弁護士の4人に1人が副業に就いており、副業の内容というのが、 『映画監督、農業、郵便配達、不動産投資、タクシー業、作家、骨董品や美術品の販売仲介業、コンピューター関連事業など』多岐にわたっているようだ。 ・・・弁護士業の方が、副業なんじゃないか。 その後、パンの販売をしている司法試験合格者の女性の話が載っているが、月によっては、弁護士をしている夫の収入よりも多いそうだ。 日本も、近い将来、こうなるのだろう。 私なぞは、カネをかけずに(=法科大学院に行かずに)弁護士になったが、多額の借金を抱えて弁護士になった者は、一歩間違えれば破産して弁護士資格を失ってしまったり、洒落にならない事態になるだろう。 そんでもって、また日本って、息するだけでカネがかかる社会だしなぁ。 |
| << 前記事(2008/04/18) | トップへ | 後記事(2008/04/24)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
S教授は、PINE先生の記事のような状況を目指しておられたようですよ。 |
58期 2008/04/24 21:02 |
S教授ご自身は安泰な人生を送られているんですがねぇ。 |
PINE 2008/04/24 22:22 |
ただ、失業弁護士や副業弁護士が増える点を主張しても、世間での増員賛成論は決して鳴りやまないと思うのですよね…むしろ、ここを強調すると、「それはまさに業界団体のエゴ丸出しではないか」と反論されてしまうような気がします。。 |
マメシバ 2008/04/25 02:12 |
私は、もう、なるようにしかならないと思っています。 |
PINE 2008/04/25 07:21 |
>>日本の法科大学院でも、当然、法律事務所の実践的な経営方法なんか、教えていないだろうね。 |
たんぼ 2008/04/27 01:34 |
| << 前記事(2008/04/18) | トップへ | 後記事(2008/04/24)>> |